850万ダウンロード超の家計簿サービス「Zaim」の家計簿記録による統計調査
緊急事態宣言前後における 9 都道府県の購買行動の変化を分析
〜スーパーは週末の 11 時が宣言前の 1.4 倍・ホームセンターは 2 割増・外食は 5 割減〜
850 万ダウンロードを超える家計簿サービス「Zaim」(https://zaim.net)を運営する株式会社 Zaim(本社:東京都港区、代表取締役:閑歳孝子)は 4 月 24 日、新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言前後における一般消費者の購買行動の変化を、家計簿の記録から統計的に調査した結果を公開しました。
緊急事態宣言後の購買行動サマリー
1. スーパーマーケットは週末の午前中、平時よりも「密」の状態
2. ホームセンターは緊急事態宣言前から客足が増え続け平時から 2 割増
3. 外食の利用は 5 割未満、特に土日祝日での利用が大幅減
4. EC サイトの利用は 15 %増
分析は 2020 年 1 月 18 日から 2 月 14 日までを「平時」、3 月 21 日から 4 月 4 日までを「緊急事態宣言前」、4 月 8 日から 22 日までを「緊急事態宣言後」と定義。4 月 7 日に緊急事態宣言が発令された東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県・大阪府・兵庫県・福岡県の 7 都道府県に加え、北海道と愛知県を加えた 9 都道府県を住居とするユーザーのレシート自動登録および手作業で登録した記録 *1 において、各種期間での購買者数を比較しました。グラフの縦軸は要素内の初期値を 100 とした場合の指数で表しています。
スーパーマーケット
平時に比べ 9%減少したものの土日祝日の午前に来店が集中
全体としては平時よりも緊急事態宣言前、緊急事態宣言後と徐々に減少していますが、平日・土日祝日および時間帯に分けて分析すると、必ずしも「密」が防げているわけではありませんでした。以下のグラフは左が「土日祝日」右が「平日」の購入者数を指数化したものです。とりわけ土日祝日の午前は増加しており、特に午前 11 時台は緊急事態宣言前の 1.4 倍もの人がスーパーマーケットで買い物をしていました。
コンビニエンスストア
東京都を筆頭に平時より 27%減・ただし一部地域では緊急事態宣言前後で増加
コンビニの利用は緊急事態宣言前でも平時より 13.5%*ほど減少していましたが、宣言後はさらに加速。特に東京都では、土日祝日・平日ともに – 30%の客足となっています。しかし次ページのグラフにあるように、緊急事態宣言前に減っていた土日祝日の利用は、宣言後には増加に転じました。特に東京都・神奈川県・千葉県では緊急事態宣言後に 5%以上増えており、外出自粛が叫ばれる中、日常の買い物の一部をコンビニが担っていることが伺えます。
* プレスリリース配信時に記載の誤りがございました。正しくは記載の 13.5% となります。
ドラッグストア
緊急事態宣言前に減らなかった客足が宣言後は微減
ドラッグストアの利用者数は緊急事態宣言前、平時と比較しても購買者の行動に変化は見られませんでした。しかし緊急事態発令後はわずかながらに減少に転じました。特に東京都・千葉県は 10%ほど、利用者が減った傾向がありました。それ以外の地域は 5%前後ほどの減少にとどまっています。
ホームセンター
客足は+20%・ほぼすべての時間帯で増加
調査した実店舗では唯一、客足を大きく伸ばしているのがホームセンター。緊急事態宣言前から伸び続け、宣言後は平時よりも約 2 割増加しました。以下のグラフは左が「土日祝日」右が「平日」の購入者数を指数化したものです。もともと多かった休日の利用者が午前中を中心にさらに増え、平日もまんべんなく平時以上の人が買い物をしていることが見て取れます。
外食
平時の半分以下に・特に東京都と神奈川県で落ち込み
外食の利用は緊急事態宣言前から減り続け、宣言後の集計では平時の半分以下となっています。下げ幅が大きいのは東京都の -55%、続いて神奈川県の -54%でした。また平日と休日に分けた分析では、徐々に落ち込んでいった平日に比べ、土日祝日の客足は緊急事態宣言前から一気に減っていることが見て取れます。
EC サイト
緊急事態宣言前から伸長し平時より利用が 15%増加
一方、Zaim の利用履歴から分析すると、Amazon.co.jp や楽天市場、ヤフーショッピングなどを始めとする EC サイトからの購買は、緊急事態宣言前の時点から増加が続いています。緊急事態宣言後は平時に比べ 15%増となり、外出自粛に対応するため、家で受取りが可能なオンラインショッピングショッピングを選択する人が増えている傾向が見えます。
Zaim では引き続き、全国に広がった緊急事態宣言や今後の政府施策に伴う一般消費者の購買への影響を追いかけ、社会的変化の把握に寄与する活動を続けてまいります。
*1 EC サイトの分析を除く
本件に関する報道関係者からのお問い合わせ先
株式会社 Zaim 広報担当
https://zaim.co.jp/contact